2012年睦月に向けた知人への回状

浅草寺
浅草寺

  いつの間にか三百六十五日が経過し、また別の三百六十五日が始まります。

 ご無沙汰して居りますが、その後如何でしょうか、お伺い致します。

 当方は、本年百歳を超えた母を含め老人三名、経時変化を受けつつも、幸か不幸か完全腐食に未だ至らず、馬齢を重ねております。

 さて、年末になると、喪中の葉書が目立つようになります。それも自分の加齢に連れて増加するようです。そうなると、正直言って年賀状を出せる人と回避しなければならない人との仕分け作業が求められます。

 おまけに本年三月十一日の東日本大震災、特に東京電力福島原子力発電所の、未曾有の大事故発生以来、日本は深刻な事態に陥っている、と考えられます。
 観ずるに、人々は皮相的な状況に惑わされ、事態を直視し、本質を充分に理解する域には未だ到達し得ていないように思われます。或る意味では大東亜戦争(太平洋戦争)敗戦時より遙かに状況は悪い、と言えましょう。

 このような環境では、感覚過敏(?)である私のような輩には例年のように年賀葉書で、単純に「おめでとう」とは発言し難いのが率直な感情であります。その上、己の個人的、主として経済的環境も改善の兆しは見られませんので、他人様に余裕を持ってお祝詞を述べるような状況にはありません。

 

 それで思い切って来年(2012年)以降惰性のように年賀葉書を購入し、祝いの言葉を印刷したり、書いたりする類の年賀状発信を中止することに致しました。

  一方、わざわざ、そんなことを事前に断ることなく自分の行動で示せばよい、という考え方も当然あるでしょう。その方が私にとっても面倒は無いのですが、現実には「年賀状が届かないのは、何かあったか?体調が悪いのか?」などのお問い合わせが、あちこちから寄せられたことも過去にありました。


 友人や知り合いの方々に対し、むやみに心配をお掛けしたくないこと、また一々応答することの煩わしさなどを考慮して、この回状を準備したわけです。

 しかしながら、私がこの方針を実践するからといって、他から寄せられる、年賀のしきたりを一切排除、拒否するという気持ちは毛頭ありません。
 ご好意により寄せられた年賀状は有り難く頂戴することに致します。

 ただ単に、形式的な年賀状を当方より発信することは、今後中止させて頂くという形骸的儀礼排除の趣旨に尽きます。悪しからず、ご寛容、ご理解頂けますよう、よろしくお願い致します。
 

 さて、別な話題に転じますが、皆さまとのコミュニケーション手段に関する私の基本的なスタンスを、ここに述べて置きたい、と思います。

 ご存知の方には蛇足となりますが、ここ数年来、私はインターネット上で主として、幾つかのブログに自分の考え方、活動、近況等を記録し、あるいは関連するご案内も兼ねて電子メールを発信させて頂き、それによって皆さまとのコミュニケーションを図って参りました。

 その結果、いわゆるインターネット環境を有している方とそうではない方とでは私とのコミュニケーション(交流)に関して、実際のところ大きな差異が生じて居ります。

 言い換えれば、郵便による葉書や書簡を私が殆ど利用しませんので、それらのみでの連絡手段によっている方々とは、結果的に筆無精で、疎遠となる事態を招いております。全く、自分の都合による結果なので申し訳なく思って居ります。

 しかしながら、私は次のような理由で、今後更にインターネットを介したコミュニケーション手段に集中して行こうと考えております。

 理由は単に、便宜のためです。ものを書いたり、記録したりするのにパソコンを利用するのが、私にとっては最も負担が軽く、便利で、容易です

 具合の良いことには、一度記録したデジタルデータは電子メールとして、またブログの原稿として直ちに利用、転用できます。また、パソコンは利用していなくてもファックスなら受信可能である、という方にはその形式で送信するのにも然程手間は掛かりません。

 更に、日本人男性平均寿命に達しようとしている私が、昭和一桁に生まれ、戦争、その前後、そして二十一世紀のミレニアムに遭遇し、昭和から平成に跨る経済的狂乱状態、それに追い打ちを掛けるような大震災と、愚かな人類の原子力利用に関する重大トラブルの体験を通じて一個の人間として「どう生きたか、何を感じたか?」を拙い筆で記録(たとえば、電子書籍、ブログ記事、電子メールなど)して行くのも全てインターネット上のウェブを介し行って参ります。

 今まで私にお付き合い下さり、私を啓蒙し、支えて来て下さった皆さま方に改めてここでお願い致します。ウェブ上のアドレスは、私が此の世にあり、痴呆状態となるまでは、常にお知らせして参りますので、今以上の交流を、ここを介してよろしくお願いします。

 また、ファックス受信なら可能という方はファックス番号をお知らせ下さい。ファックスも利用しない、という方は電話で私とコミュニケーション出来ます(留守番電話で応答した際もお声一言だけでも残して下さい、こちらから再応答可能となります)。末尾に記しますが、固定電話もPHS(スマートフォン)も、今のところは所有しておりますので、どちらでも気軽にご利用下さい。(手紙や葉書を使用しない言訳です)

 長々と書きましたが、今後とも交流、ご指導、ご鞭撻下さい。
 これからも、自分に出来るところまで、細やかながらも己が納得出来るところまで、突っ走ってみます。

 どうぞ、皆さまもご健勝で、ご自身が納得の行く、毎日をお過ごし下さい。色々有難うございました。

                               2011年師走

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                        城 久道

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